もとは企業で経理を担当していたという諏訪さん。
田舎暮らしをしたい一心で就農したのは1997年頃。
ユリの栽培で収益を得ていたが、時代とともに需要が低下し苦しい状況へ。
さらに、追い打ちをかけるように圃場が大雨で浸水してしまう。
当初の目標だった“田舎暮らし”は実現できたが、生活は苦しくなる。
アルバイトをしながら一念発起で野菜の栽培に切り替えたのが2019年頃。
しかし、ただ野菜を作るだけでは魅力がない。
おいしい野菜を作るために肥料やたい肥を厳選し、土作りをしっかりと行った。
収穫する際にも、「アスパラ菜」の収穫では雑菌が付くため、ハサミを使わずにあえて手で折るようにしている。
直売がメインの諏訪さんだからこそ、直接買っていただくお客様の顔や反応を思い浮かべながら野菜作りをしているという。
将来自分と同じように田舎暮らしがしたいと思った人が、希望を持って農業や日本の暮らしを楽しめるお手本になれるようにと、菜花を収穫する諏訪さんの表情は明るい。